シルビア・スカリンジェラ(SILVIA SCARINGELLA)
1986年ローマ生まれのシルビア・スカリンジェラは、カッラーラ美術アカデミーの彫刻科を卒業した。2014年に日本の岩手大学に留学した経験は、彼女の言葉や思考に影響を及ぼしている。その彫刻は動物の世界を称えたもので、人々の意識を高める重要な役割を作品に託すことも少なくない。例えば、気候変動をユーモラスに表現した「ペンギン」の作品には、環境危機を代弁する意図が込められている。「鳩」は光の、「烏」は暗闇のシンボルである。さらに、貴重で耐久性のある大理石は、堅固なもの、変わらないものの象徴であり、それを素材として選択することにより、世界の永遠性、力、偉大さを表し、社会や環境に関わるメッセージ性を高めている。